若年層リサーチ結果を発信する「TesTee Lab」では、今までは調査記事を中心に記事を公開してきましたが、その中でリサーチについてのご質問を数多く寄せられてきました。
今回は、近年需要が増えつつある「ブランドリフト調査」を、その「調査方法」を中心に解説していこうと思います。
ブランドリフト調査はなんで必要?
そもそもブランドリフト調査をご存知ですか?
ブランドリフト調査とは、広告の効果測定を行う際に用いられる調査方法です。ブランドリフト調査を行うことによって、その広告が消費者の態度変容にどれだけ影響を与えたのか、数値では表すことのできないKPIなどを推測することが可能となります。
例えば、自社では効果があまりないと判断していた広告が、実は間接的にコンバージョンに繋がっていたということに気づく場合もあります。また、逆に効果が高いと考えていた広告が、実は一切消費者の好意度を上げることはなく、間接コンバージョンに何も寄与していない場合もあります。
そして、それらを検証し、より良い広告施策を打つためにもブランドリフト調査は必須事項なのです。
では、実際にブランドリフト調査はどのように行えばいいのかをご説明します!
調査会社に依頼する
まずは調査会社に依頼する方法があります。
そのメリットとしては、専門家のために質の高いコンサルティングを受けることができたり、レポートのクオリティが高いという点が挙げられます。精密な分析まで行ってくれる場合もあり、正確さのみならず工数の削減にも繋がります。
加えて、調査会社にブランドリフト調査を依頼することによって、市場全体を対象とした広範囲の調査データを得ることができます。自社サービス内や自社で調査する方法だと、リーチできる範囲に限界があります。そのため、調査対象がロイヤルティーの高いユーザーに偏ってしまいます。例えば、ソーシャルゲーム内で調査を行うと、ソーシャルゲームの情報に鋭いユーザーが多いため、認知度や好意度など様々な指標に偏りが出てしまう可能性があります。
したがって、調査会社にブランドリフト調査を依頼することで、市場全体におけるより確からしいデータを得ることができます。
広告配信プラットフォームのツールを使う
Googleは、YouTubeでの動画広告(TrueViewインストリーム広告)やGoogleディスプレイ広告に出稿している人に対して、ブランドリフトの効果測定ができる「Google広告 ブランド効果測定」というサービスを提供しております。
そのサービスでは、
①好意度
②ブランド認知度
③広告想起率
④比較検討の有無
⑤購入意欲
⑥サーチリフト
などの指標を測定することが可能です。
そして、広告に触れた人と触れていない人との差を検出し、ブランドリフト効果を測定することができるのです。また、どの指標を測定するかを広告主が決めることができるので、今の自社のフェーズに合わせて測定する指標を変更することができます。
次はFacebookにおけるブランドリフト調査です。
Facebookのブランドリフト調査では、ブランド認知度、広告想起、メッセージ理解などへの広告の影響力を推定することができます。これらの指標によって、実際に消費者がブランドに対してどのようなイメージを持っているのかを把握することができます。
ただし、Facebookでのブランドリフト調査はどの広告キャンペーンでも実施できる訳ではなく、決められた条件を満たしている必要があります。そのため、もしブランドリフト調査を行いたいのであれば、Facebookの担当者に問い合わせてみましょう。
LINE Ads Platform
LINEでは「LINE Ads Platform」という広告配信プラットフォームに「ブランドリフトサーベイ」という機能が追加されました。
そこでは、広告に接触したユーザーと接触していないユーザーを抽出し、それぞれのユーザーの広告に対する認知度や好意度、ブランドに対する認知度などを調査することができ、それを今後のマーケティング施策へ活用することができます。
ただしGoogleやFacebookとは異なり、調査をするのはLINEが連携している調査会社となります。そのため、連携している調査会社によっては調査の質が異なります。
ブランドリフト調査 あとがき
以上、ブランドリフト調査について主に方法を中心に解説してきました。
もしブランドリフト調査に少しでも興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、お気軽に弊社までご相談ください!丁寧にヒアリングし、お客様と一緒に課題解決に取り組んでいきます!