若者が不安なのは紛失と使いすぎ!若年層電子マネー事情調査

SuicaとPASMOの相互利用10周年や、マクドナルドでのクレジットカード・電子マネー払いなど、電子マネーにまつわるニュースが最近多いですね。

そういえばPASMOが使われはじめた頃、私は学生だったなー。

あれから10年、どれくらい普及しているのか気になりますね。。。

今回は10代〜20代若年層のAndroidユーザーを対象に電子マネーに関する調査を実施しました!

知名度普及率など、若年層における電子マネー事情のレポートをご覧ください!

電子マネー所持率は51.5%

10代921名、20代1,002名を対象に「電子マネーを持っているか」を調査しました。

10代20代若年層電子マネー所持率

10代の47.4%、20代の55.3%が「持っている」と回答し、若年層全体の51.5%が電子マネーを持っていることが判明しました。

また、地方別での所持率を調査すると以下の結果になりました。

<都道府県別の電子マネー所持率>

1位 千葉県  72.1%

2位 三重県  70.0%

3位 東京都  66.2%

4位 埼玉県  64.8%

5位 岩手県  62.5%

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43位 青森県  29.0%

44位 岐阜県  27.6%

45位 佐賀県  25.0%

46位 鹿児島県 23.8% 

47位 富山県  16.7%

<上位5県の電子マネー所持者の種類別所持率>

10代20代若年層電子マネー所持率上位5県電子マネー所持種類調査結果

TesTeeユーザーを対象とした調査ではあるものの、電車など交通網が発達している首都圏では交通系ICカードの所持率が高く、8割以上が所持している結果となりました。

一方、首都圏以外の三重県と岩手県ではWAONやnanacoといった流通系電子マネーの所持率が高いことがわかりました。

電子マネー所持率2位の三重県では、WAONの所持率が交通系ICカードと同率1位という結果になりました。WAONはイオングループの商業施設を中心に多数導入されている電子マネーです。

三重県は実はイオンの発祥地で、2013年度の人口10万人あたりのイオン店舗数が第一位という結果も出ています(出典:都道府県別統計とランキングで見る県民性 by odomon)。

このような背景から三重県におけるWAON所持率が高いと言えるかもしれません。

また、電子マネーの保有率が最も少なかった富山県は自動車関係費が国内トップレベルで日本有数の車社会の地域だということも関係していると考えられます。

では、どのような電子マネーを持っているのでしょうか、「電子マネーを持っている」と回答した人を対象に持っている電子マネーの種類を聞きました。

<10代>

10代若年層電子マネー所持種類調査結果

<20代>

20代若年層電子マネー所持種類調査結果

「交通系ICカード」という回答が最も多く、10代で70.9%、20代前半で66.2%となり、次いで「nanaco」「WAON」という順になりました。

さらに、「電子マネーを持っている」と回答した人を対象に電子マネーの使用率を調査しました。

10代20代若年層電子マネー利用率調査結果10代、20代ともに電子マネー所持者の9割以上が使用していることが判明し、そのおよそ半数は電子マネーを日常的に利用していることがわかりました。

若年層の電子マネー利用は「コンビニ」と「交通機関」

10代、20代の電子マネー利用者を対象に「利用している電子マネーの種類」をリサーチしました。

<10代>

10代若年層電子マネー利用種類調査結果

<20代>

20代若年層電子マネー利用種類調査結果

こちらも、所持率同様に交通系ICカードが最も多い結果となりました。次いで「nanaco」や「WAON」が続くものの、所持率と比べて利用率は1割ほど減少している結果となりました。

10代の電子マネー利用者では、7割以上が交通系ICカードを利用していることも判明しました。

では、実際にどのような場面・場所で使用するのでしょうか。

電子マネーを使用する機会について聞きました。

<10代>

10代若年層電子マネー利用場所・機会調査結果

<20代>

20代若年層電子マネー利用場所・機会調査結果

最も多かった回答として、10代では「交通機関」が63.8%、20代では「コンビニ」が58.2%で最も多い使用場所となりました。

交通機関やコンビニと回答した人は、「時間短縮」「手間の削減」「利用によるポイント還元」という観点から電子マネーを利用しており、日頃から頻繁に利用する場所ほど電子マネーを活用していることがわかりました。

電子マネーアプリの利用者は約2割

電子マネーといえば非接触型のICカードを思い浮かべる方が多いと思いますが、スマートフォン端末での電子マネー利用はどうなのでしょうか。

「電子マネーを持っている」と回答した人を対象に、「電子マネーアプリを利用しているか」を調査しました。

10代20代若年層電子マネーアプリ利用割合調査結果

利用していると回答した人は10代、20代ともに2割程度で、DLしている人も含めると3割程度という結果になりました。

利用している人にその理由を自由回答にてリサーチしました。

<利用している人>

残高がすぐにわかる (19歳 男性)

カードを忘れたり、無くすリスクが少ない。 (23歳 女性)

スマホ1台で事が済む (18歳 男性)

利便性やスマホで複数カードを一括所持できる快適さを使用理由に挙げる人が多く見られました。

一方、利用していない人はどうでしょうか。同様に利用していない人に理由をリサーチしました。

<利用していない人>

使い方がわからないから (17歳 男性)

登録が面倒 (15歳 男性)

スマホを無くした時に悪用されると怖いので使っていない (26歳 女性)

特に多く挙げられた回答が上記3つでした。

また、「アプリをいちいち起動するのが面倒」といった回答もいくつか見られました。

多くの電子マネーアプリでは起動無しで利用可能ですが、上記のような回答があることから使い方を含め「電子マネーアプリ」の普及率・認知度はまだ高いとは言えないようです。

電子マネーの今後に若年層は・・・

「現金と電子マネーのどちらをよく利用するか」を調査しました。

10代20代若年層電子マネー現金使用割合調査結果

「電子マネー」と回答した人は10代、20代ともに2割未満という結果になりました。

では、電子マネーのさらなる普及について、若年層はどのように考えているのでしょうか。

「電子マネーが更に普及して欲しいと思うか」を聞きました。

10代20代若年層電子マネー普及期待割合調査結果

10代20代ともに約半数が「更に普及して欲しいと思う」と回答しました。

一方で、電子マネー利用についての不安や懸念も少なくはないようです。

「電子マネー利用について不安があるか」を調査すると以下のような結果になりました。

10代20代若年層電子マネー利用不安割合調査結果

10代の53.7%、20代の55.3%が「不安がある」と回答しました。

若年層の感じる電子マネー利用への不安とはどのようなものなのでしょうか。電子マネー利用を「不安だと思う」と回答した人を対象に理由をリサーチしました。

<10代>

10代若年層電子マネー利用不安理由調査結果

<20代>

20代若年層電子マネー利用不安理由調査結果

10代、20代ともに6割以上の人が「紛失」に対する不安を理由に挙げています。次いで10代では「金銭感覚が狂いそう」、20代では「残高やチャージの管理」を不安要素として挙げる人が多くいました。

さらに、「電子マネーのみで生活出来るようになればいいと思うか」を調査しました。

10代20代若年層電子マネー一本化希望率調査結果

10代の25.0%、20代の22.3%が「思う」と回答しました。

電子マネーのみでの生活にはまだまだ不安があるみたいですね。

「紛失における不安の対応」や「利便性のさらなる向上」といった課題を解決することで、10代、20代若年層の間で電子マネーはより普及すると考えられます。

後記

以上、若年層の電子マネーについてのアンケート調査についてご紹介しました。

電子マネーを使うことによって自販機でさっと買い物できるのは非常に助かりますよね!

2016年8月に実施した電子マネー調査の「電子マネーに欲しい機能」を聞いた際に多く挙げられた「残高表記」はアプリで解決出来るようですね。今後も若年層と電子マネーについて調査していきます!

弊社のプラットフォームでは、豊富な若年層モニターに対してリサーチやPRを行うことが可能です。

10代20代に対するアンケート調査やプロモーションに興味をお持ちのマーケティング担当の方や、こんな調査をしてみて欲しい!という方は是非お問い合わせ下さい!