定量調査・定性調査とは?2つの違いや手法を大公開!

市場調査 入門

今回のテーマは定量調査・定性調査です。定量調査と定性調査の違いは何か?それぞれの調査の使い分けや、代表的な手法などをご紹介します。

定量調査と定性調査の違い

定量調査とは?

定量調査とは、人数や割合など「数量で表すことができる」データを集計・分析して行なう調査手法のことを指します。

アンケートの内容としては、「1〜5の中から選ぶ」「はい・いいえ」などで回答できるものを設定します。そのため、回答方法が明確になり、多くのサンプルを集めやすく全体像を把握することが可能です。

細かい原因や経緯を知ることは難しいですが、「何を選ぶ人が多いのか(WHAT)」を数値で一般化できたり、様々な集計軸によって図やグラフなどに表すことによって、より説得力のある分析を行なうのに適しています。

定性調査とは?

一方定性調査とは、調査対象者の生の声や行動など「数量で表すことができない」データの意味を、調査実行側が解釈することによってヒントを得る調査手法のことを指します。

調査手法としては、5〜6人で行なわれるグループインタビューや、インタビュアーと1対1で行なわれるデプスインタビューなどがスタンダードです。

定量調査とは違い、サンプル数をたくさん集めることは困難ですが、一人一人に深ぼって調査することができるため、「なぜそう思ったのか?(WHY)」「どのように商品を使っているのか?(HOW)」など、数値で表現することができない感情や意識といった心理的側面を分析することに適しています。

定量調査の目的

実態把握

定量調査は、認知度・理解度・満足度・商品/サービス利用状況などを数値化し、割合を出すことができるため、現状の市場感を把握することができます。

また、昨今ではネットリサーチの登場により、低コストで多くのサンプルをよりスピーディーに集めることができるようになりました。

仮説検証

定量調査は、数値として明確にデータが出るため、何らかの仮説を検証する際によく活用されます。「たぶん〇〇だろう」と、ある程度ユーザーのニーズが顕在化している場合の仮説検証に有効的です。

定量調査のメリット

説得力・客観性がある

定量調査はサンプル数が多く、結果が数字で出るためにデータにより説得力・客観性が増します。そのため、事業計画や結果報告、プレゼンテーションにより信憑性を持たせることが可能です。

低価格で実施が可能

ネットリサーチの登場によって、ネット上で定量調査を行なうことが可能となったため、調査費用を抑えかつ手軽に実施できるようになりました。

様々な分析ができる

定量調査は結果が数字として出るので、それを表、グラフにすることが可能です。また、過去との比較や年齢/男女別、回答別にクロス集計できることから、様々な軸で分析が可能となります。

定量調査のデメリット

深堀った調査ができない

事前に作り上げた調査票を基にモニターが回答するため、途中で調査内容を変更することができません。そのため、モニターの回答に対して深堀ることが困難です。

データ分析スキルが必須

具体的な施策・戦略に落とし込むためには、回収されたデータを分析するスキルが必要になります。

定量調査の実施ケース

ここでは、定量調査が用いられるケースをご紹介します。

まず、数値的なエビデンスが欲しい場合です。定量調査は、数値としてデータが取れるため客観性があり、かつ説得力があります。そのため、例えばクライアントへの提案や社内プレゼン時の資料などに用いる際に有効的です。

もう一つは、仮説検証を行なう場合です。自分で立てた仮説が、どのくらい当っているのかを確かめるには、定量データを集める必要があります。

さらに、効果検証をする際にも定量調査は用いられます。新しく打ち出した広告のクリエイティブや、商品・サービスがどうだったかの評価を定量的に確認することができます。定性調査と違って、定量調査はユーザーがある程度明確に回答できるような設問や選択肢を設計し、定量データを取るため、効果検証をする際には有効的です。

定量調査の代表的な手法

ネットリサーチ

最も代表的な手法は、ネット上で集計を行なうネットリサーチです。ネットリサーチは、集計・回収時間が早く多くのサンプルを集めることができ、人件費や会場費などがあまりかからないので低コストに定量調査を行なうことが可能です。

また、ネットリサーチでは調査対象者のデータをすでに保有しているので、年齢・性別・地域といった情報はもちろん、行動情報などの複雑な情報を抽出することによってターゲットを絞りやすいというのも特徴の一つです。

郵送調査

調査票をモニターに郵送し、アンケート回答後に返送してもらうという調査手法です。インターネットの普及率が比較的低い高年齢の方にもリーチすることができるため、幅広い属性の人からデータを集めることができます。

ただし、モニター側に返送という手間がかかってしまうため、回答率は低くなってしまうことが多いです。

定量調査の料金相場

定量調査の料金は、調査手法及び調査会社によって変動するため、今回は代表的な手法であるネットリサーチを例に料金相場をご紹介します。(ここでは、スクリーニングや調査レポートなどのオプションは含まないものとします。)

【10問×100サンプルの場合】
最安値40,000〜最高値100,000円

【30問×400サンプルの場合】
最安値200,000〜最高値420,000円

上記はあくまでも目安であり設問数やサンプル数の設定など調査会社によって異なりますが、スクリーニングを行わない基本的なアンケート調査であればこの程度の予算で実施することができます。

オプションとしてスクリーニングや調査レポート、画面作成代行などを追加する場合は別途料金がかかります。

基本料金内でどのようなことまで実施できるのかは調査会社によって異なるため、適切な価格の調査会社を見つけるためには、ある程度あらかじめ実施したい調査を固めておくことが重要です。

定性調査の目的

仮説の抽出

モニターの深層心理や行動の理由などを深掘って聞くことができるため、仮説を洗い出すのに役立ちます。仮説が思い付かない場合は定性調査を有効活用しましょう。

深いインサイトを知る

ユーザーの深いインサイトを知ることができます。顕在ニーズの裏に隠された潜在ニーズまで深掘ることが可能です。そのニーズは、消費者自身も気付いていないことが多いためインタビューなどによって引き出します。

定性調査のメリット

新しいアイデアの発見

モニターとの会話を通して、企業側が気付けなかった新しいアイデアが生まれる可能性があります。

消費者の生の声が聞ける

自分の商品・サービスを実際に使っている人に直接話を伺うことができます。そのため、購入時・利用時の気持ちや行動の理由などを素のままに聞くことができ、より実践的に活用できるような意見を手に入れることができます。

定性調査のデメリット

統計的に信頼性が低い

一人一人を深掘って調査するため、たくさんのサンプルを集めるのが困難です。そのため、他人に説明する際の裏付けデータとしては根拠に欠ける可能性があります。

調査結果が調査側の知識やスキルで左右されてしまう

インタビューによってその場で深掘って調査をするため、調査を実行する人の聞き方や深堀り方などのスキルによって、調査結果の有用性が左右されてしまう可能性があります。そのため、定性調査はリサーチャーを抱えた調査会社などに依頼する方がオススメです。

定性調査の実施ケース

ここでは、定性調査が用いられるケースをご紹介します。

まず、商品・サービス改善の仮説を見つけ出したいときです。ユーザーに対して、深堀った内容の調査を行なうため、企業側で仮説が思い付かない場合は有効的です。そして、その仮説を検証するのが、先述した定量調査の役割になります。

もう一つが、ユーザーの深いインサイトを知りたいときです。「痩せたい」という顕在ニーズが消費者にあったとしても、実は深掘って聞いていくとその先には「健康になりたい」「自信が欲しい」などの潜在ニーズが隠れている場合があります。

また、なんとなくこれを買った、なんとなく行動している、といったような一見理由のない行動の裏側にも、実は消費者自身も気付いていないような本音や欲求が隠されていることがあります。そして、それを引き出すのに有効的なのが、定性調査なんです。

定性調査の代表的な手法

グループインタビュー

グループインタビューとは、条件に合った人を5~6人のグループ単位で集め、モデレーターと呼ばれる進行役に従って行うインタビュー形式の定性調査です。

デプスインタビュー

デプスインタビューとは、インタビュアと対象者が一対一で行うインタビュー形式の定性調査です。

会場調査

会場調査(CLT)とは、調査側が事前に用意した会場に調査対象を集め、自社商品を実際にその場で消費してもらい、その評価を集計する手法です。

会場費や人件費などのコストは大きいですが、調査対象者が実際に商品に触れるため、消費者の生の声を得ることができます。試飲・試食系の調査や発売前のパッケージ調査などに適しています。

行動観察調査

行動観察調査とは、モニターの日常生活や購買行動に同行し、その際に見受けられたクセや意思決定などに対してその場で直接聞いて調査する手法です。

訪問観察調査

訪問観察調査とは、自社商品を使用している家庭に調査員が訪問して調査を行なう手法です。そのため、商品がどのように利用されているか、どんな状況下で利用されているかを直接確認することができます。

定性調査の料金相場

定性調査の料金相場は、オンラインインタビューや会場調査など、手法によって様々です。弊社を例に出すと、例えばオンラインインタビューは以下のようになります。

<調査例>

対象者6名を抽出し、オンラインインタビューを実施(インタビュアーをクライアント側で手配した場合)

 

・対象者抽出アンケート(¥100,000-)

・ディレクション(¥100,000-)

・6名とインタビュー実施(¥300,000-)

 =¥500,000-[税抜]

他にも調査手法によって料金相場が異なりますので、まずは調査会社に直接お問い合わせしましょう。

定量調査と定性調査の使い分け

最後に、定量調査と定性調査の使い分けを簡潔にまとめます。

まず、定性調査によってどのような課題が考えられるかを探ります。そして、その課題がどれほどの規模なのか、どれほどの割合当てはまるのかを定量調査で計測し、課題に優先順位を付けていきます。

次に、その課題をどのようにしたら解決できそうかを定性調査によってあぶり出します。さらに、その仮説がどれだけ正しいかの確度検証をするのが定量調査となります。

定量調査・定性調査はテスティーへご相談ください

テスティーでは、10代20代への調査を得意としています。もし、若年層への定量調査・定性調査にご興味がおありでしたら、お気軽に弊社までお問い合わせくださいませ。

柿澤繁幸
株式会社テスティーで働いています。また、Alfred(アルフレッド)というバンドで作詞作曲してます。