仕事によってはパソコンスキル必須の職場が多く見られるようになった一方で、最近では「若者のパソコン離れ」という言葉を耳にします。
生まれた時、物心がついた時からデジタルデバイスやインターネットが存在し、日常の中でそれらを当たり前に利用しながら育った”デジタルネイティブ世代”と呼ばれる現代の若者たちは、本当に「パソコン離れ」しているのでしょうか?
そこで今回、19〜25歳の男女1,819名を対象に若年層男女のパソコン事情に関して、リサーチしました!
いまどきの若年層男女のパソコン保有率や利用状況など、調査レポートをご覧ください!
目次
若年層男女のパソコンの購入契機と保有率
まず、パソコンの保有率について調査しました。
19〜25歳男女の51.2%と半数以上の若年層が「自分用のパソコンを持っている」と回答。
「家族兼用のパソコンを持っている」と答えた人は25.7%となり、若年層男女の7割以上がパソコンを利用できる環境であることが判明。
「自分用のパソコンを持っている」と回答した人のうち、「自分で購入した」と回答したのは19〜22歳で31.6%、23〜25歳男女で52.7%となりました。年齢的に19歳から22歳は大学生、23歳~25歳は社会人である場合が多いと考えられるため、社会人になったのをきっかけにパソコンを自分で購入する人が増えると言えそうです。
さらに、「自分用のパソコンを持っている」と回答した人に「パソコンを購入したきっかけ」について自由回答で収集した結果、19〜22歳男女ではおよそ半数にあたる47.2%もの人が「学業で使用するため」との回答を挙げました。次いで「趣味に使うため」との回答が多く集まりました。
対して、23〜25歳男女では「趣味に使うため」との回答がもっとも多く、46.4%とこちらも半数もの人が同様の購入きっかけを挙げました。他にも購入のきっかけとして「仕事で必要になった」「就活の準備の際に必要性を感じた」という声も挙がりました。
また「パソコンを持っていない」と答えた人に「パソコンを欲しいと思うか」と尋ねたところ、「欲しい」と回答した人は19〜22歳男女で36.6%、23〜25歳男女で44.7%となりました。
パソコンを持っていない人の半数以上が「パソコンは必要ない」と考えている事が判明。
パソコンを持っていない人にパソコンが欲しい理由を尋ねると
・スマホと使い分けたいから 21歳女性
・レポート作成や動画投稿に使いたいから 19歳女性
・PCでしかできない作業があるから 23歳男性
・大きい画面で見られる 写真の編集や保存もできる 25歳女性
と言う声が挙がりました。資料作成をはじめスマホではできない作業、やりづらい作業を行う際にパソコンを利用したいと考えている人が多いようです。
パソコンは欲しくないと回答した人にもその理由を聞いたところ
・スマホで十分だから 20歳男性
・今まで持っていなくても不自由ではなかったから 25歳男性
・使用しないし、使い方も詳しくないから 24歳女性
という声が挙がりました。パソコンを欲しくないと答えた人はスマートフォンで十分と考えていることが伺えます。
いわゆるガラケーと呼ばれるフィーチャーフォンからスマートフォンへと端末が移行し、WEB上での検索が容易になり機能も充実したことから、パソコンは不必要であると考えている若年層もいるようです。
「iPhoneユーザー」と「Androidユーザー」の使用しているパソコン
次に、「自分用のパソコンを持っている」と回答した人のうち「iPhoneユーザー」と「Androidユーザー」それぞれに対して、Mac OSとWindows OSのどちらを利用しているかについて調査しました。
その結果、両ユーザーともにWindows OS利用者が圧倒的多数となりました。iPhoneユーザーでMac OSを利用している人は19〜22歳男女で24.1%、23〜25歳男女で19.5%と、AndroidユーザーのMac OS利用率と比較して2倍ほど高い結果に。OSの互換性から、iPhoneユーザーの方が「Mac OS」を利用していることが伺えます。
さらに、「使用しているパソコンの種類」について聞きました。
「ノートパソコン」と回答した人が19〜22歳男女で79.8%、23〜25歳男女で76.7%と圧倒的多数となり、多くの若年層が「ノートパソコン」を使用していることが判明しました。
若年層男女のパソコン利用事情
「自分用のパソコンを持っている」もしくは、「家族兼用のパソコンを持っている」と回答した人を対象に「パソコンの利用頻度」を聞きました。
均等なばらつきがあるものの、「毎日使う」との回答がもっとも多く19〜22歳男女で27.7%、23〜25歳男女で27.9%となりました。
さらに、パソコンの使用用途について尋ねました。19〜22歳男女では「文章・資料作成」59.7%、23〜25歳男女では「動画・音楽鑑賞」59.9%がもっとも多い回答となり、先述した「購入のきっかけ」における回答が裏付けられる結果となりました。
続いて、全員を対象に「パソコンスキルは必要だと思いますか?」と聞きました。
19〜22歳男女の78.4%、23〜25歳男女の82.3%が「必要だと思う」と回答し、およそ8割の若年層がパソコンスキルの必要性を感じていることが判明しました。
デジタルネイティブ世代に聞く「ネットリテラシー」に対する意識
最後に、「インターネットに対する意識」について調査しました。
「ネットリテラシーという言葉を知っていますか?」と聞いたところ
19〜22歳男女の38.0%、23〜25歳男女の30.2%が「知っている」と回答。
全体の6割以上が「ネットリテラシー」という言葉を知っている、もしくは聞いたことがあると回答しました。
「ネットリテラシー」は、「インターネット」に「物事を正しく認識できる」という意味の「リテラシー」をくっつけた和製英語で、ネット上の情報の正誤や確からしさの判断能力を指した言葉です。
スマホやパソコンを日頃から利用している若年層ですが、その4割近くが「ネットリテラシー」という言葉を「知らない」ということが判明しました。
そして、「インターネットを利用する際に気をつけていること」を聞きました。
・サイトの信頼性に注意した上で使用する 20歳女性
・SNSで個人情報の特定につながる発言や画像をアップしない 25歳女性
・ウイルスに感染しないように怪しいサイトには行かない 22歳男性
・ネットの情報を鵜呑みにしない 25歳男性
・複数のサイトを見比べて判断する 19歳女性
・掲示板に書き込むときにデマや中傷を書かない 24歳男性
ネット上のルールやマナーに気をつけているという声が多く見られました。
「ネットリテラシー」という言葉の認知度は6割程度にとどまりましたが、マナーやルールを守ってインターネットを利用していることが伺えます。
後記
以上、若年層のパソコンに関するアンケート調査についてご紹介しました。
スマートフォンの保有率に比べるとパソコンの保有率は低く感じられますが、資料の作成や趣味で利用する際は画面が大きく見やすい&使いやすいパソコンが重宝されているようです。
2020年度より小学校の教育過程においてプログラミングが必修科目になることも手伝って、若年層におけるパソコンの利用機会は今後ますます増えることが予想されます。文字の読み書きと同じように誰もがパソコンを当たり前のように使う時代になっていきそうですね。
また、インターネットやデジタル機器と切っても切れない若年層世代が、高い意識を持ってネットと接していることも本調査を通して知ることができました。ネット利用時のルールやマナーについてさらに認知・理解が進むことを期待したいと思います。
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