若年層リサーチ結果を発信する「TesTee Lab」にて、学生の男女4,486名(中学生513名、高校生1,707名、大学生2,266名)を対象にコロナウイルスに関する調査を実施しました。
中学生、高校生、大学生といった学生の皆様が現状をどのように捉えているのか、また悩みの種はなにか、という点に焦点を当て調査しました。また、こちらの記事は定点調査となりますので前回の結果と併せてご覧ください!
※こちらの調査データは無料でダウンロードできるようになっております。ご活用いただければ幸いです。
目次
中学生、高校生、大学生が現状をどう感じているか
学生では年齢が上がるほどに、不安は増加傾向に
まず、学生の男女4,486名を対象に、「現状について、どのように感じているか」を調査しました。
上位3つでは、3月の結果と変わらず「退屈に感じる」「不安に感じる」「不自由に感じる」という結果となりました。
「退屈に感じる」では中学生が最も高く、55.8%(男子:53.7%、女子:56.8%)となり、高校生が53.4%(男子:47.7%、女子:55.4%)、大学生が52.3%(男子:43.8%、女子:54.1%)という順になりました。「不自由に感じる」でも同様の順となりました。
また、「退屈に感じる」「不自由に感じる」どちらも男性より女性の方が数値が高いことが分かります。
一方、「不安に感じる」と回答した人は、中学生では46.6%(男子:40.0%、女性:50.0%)、高校生では43.8%(男子:36.6%、女性:46.2%)、大学生では52.0%(男子:41.6%、女性:54.2%)と、年齢が上がるほど、不安に思う人の割合が多くなることがわかりました。
【3月からの変化】
<退屈に感じる>
中学生 3月:36.7% → 4月:55.8%(19.1pt増)
高校生 3月:46.9% → 4月:53.4%( 6.5pt増)
大学生 3月:36.7% → 4月:52.3%(15.6pt増)<不安に感じる>
中学生 3月:35.4% → 4月:46.6%(11.2pt増)
高校生 3月:40.6% → 4月:43.8%( 3.2pt増)
大学生 3月:47.0% → 4月:52.0%( 5.0pt増)
3月に行った同じ調査よりも全体的に数値が上がっており、特に中学生の数値の変化が大きく、自粛期間が長くなるにつれ退屈さや不安が増幅している様子が伺えます。
現状の学生の不安・悩みは「衛生用品」
同様に、「現在、不安や悩みがあること」を聞いたところ、中学生、高校生では「衛生用品」と回答した人が最も多く、中学生では39.2%、高校生では36.6%となりました。大学生では「就職」と回答した人が最も多く、大学生で51.5%となりました。
また、「娯楽」という回答をした人は中学生は2割、高校生・大学生は3割となり、「食事・飲料」という回答した人は、どの年代でも約2割程度という結果となりました。
学生の不安・悩み詳細
さらに、「衛生用品」「娯楽」「食事・飲料」「仕事・就活」について悩み・不安があると回答した人に対して、それぞれ具体的な内容を自由記述にて聞きました。
衛生用品について
衛生用品についての悩み・不安の中でよく見られた回答をグルーピングしました。
1位:マスク
2位:品薄・不足
3位:買いだめ・買い占め
3月に行った調査と同様に「マスク」について言及している回答が最も多く上がり、次いで「品薄・不足」「買いだめ・買い占め」となりました。実際に集まった回答をいくつかピックアップしました。
■マスクが無くなった時、使えなくなった時の外出での対策が不安(中学生 女性)
■マスクが売ってない。また、売ってたとしても高い(中学生 女性)
■マスクが売ってなくて在庫がもうない(高校生 男性)
■マスクが学校で着用の義務があるのに買えない。(大学生 女性)
いつマスクが買えるようになるのか、という先の見えない状況への不安が多く見られました。また、
■マスクがこれからも医療機関で不足し続けないか心配(高校生 男性)
■マスクがなくて、医療関係の方々が困っている(高校生 女性)
■通販で売られているほとんどのマスクは出処が分からないからこわい上に高い(大学生 女性)
現状において、医療関係でのマスク不足への懸念や通販での購入に不安を抱いているという声も多く挙がりました。
娯楽について
同様に、娯楽についての悩み・不安の中でよく見られた回答をグルーピングしました。
1位:友達
2位:イベント・ライヴ
3位:ゲーム
前回と回答が大きく変わり、「友達」について言及している回答が最も多く上がりました。こちらも実際に集まった回答をいくつかピックアップしました。
■友達や家族と遊びに行く予定も全て無くなり、ずっと家にいるとだんだんといやになってきます(中学生 女性)
■友達と会ってゲームをしたいのにできない (中学生 男性)
■ただ単につまらないです。友達と会えない。学校で学ぶものが学べられない。
このような事がとてつもなく退屈と感じてしまいます。(高校生 女性)■友達とゲームセンターとかで遊びたいが、なかなか行ける状態にならない(高校生 男性)
■ライブに行くことが好きでたくさん予定を入れていたのに全て延期や中止になっている。延期発表があったものも見通しが立たず結局中止に追い込まれた。
6月末に予定されているイベントはチケットも確保し今のところは参加する予定だが、やはり見通しが立たないため中止になってしまうのではないかという不安でいっぱい。(大学生 女性)
友達に会えない寂しさや、ライヴやイベントなど先の予定がなくなってしまう事についての懸念の声が多く挙がりました。特に学生は春休みシーズンに外へ出かけられない不満や悩みが大きい様子が伺えます。
また、本調査のデータは無料でダウンロードできるようになっているので、ぜひご覧になってみてください。
食事・飲料について
食事・飲料についての悩み・不安の中でよく見られた回答をグルーピングしました。
1位:食料不足
2位:買いだめ・買い占め
3位:店(スーパー、コンビニ)
「食料不足」について言及している回答が最も多く、こちらのジャンルでも「買いだめ・買い占め」が上がりました。こちらも実際に集まった回答をいくつかピックアップしました。
■多くの人が買いだめしてるため本当に必要な人に食料が届かないかもしれない(中学生 女性)
■買い占めのせいで本当に必要なものが手に入らなくなったら困る(高校生 女性)
■いつかスーパーから食品がなくなるのではないか、という不安(大学生 女性)
食品・飲料に関しても衛生用品と同様に、今後食料がなくなるのではないかという不安が多く見られました。また、
■外食をしたいけど不安(高校生 女性)
■買いたいものが買えない、飲みたいものが売っていない(高校生 女性)
■思うように食事が取れなくなるのが怖い(高校生 男性)
「好きなものを楽しく食事することができない、できなくなるのではないか」という回答もしばしばあがりました。
仕事・就職について
最後に仕事・就職についての悩み・不安の中でよく見られた回答をグルーピングしました。
1位:就活
2位:仕事・バイト
3位:コロナ(ウイルス)
実際に集まった回答をいくつかピックアップしました。
■就職するときに就きたい職業に就きにくくなるかもしれない(高校生 女性)
■今年就活です。就職氷河期が来てしまうのでは?と不安になっています。(高校生 女性)
■就職ができるか不安(大学生 男性)
コロナウイルスの影響で就きたい職業へ就けないことや就職氷河期になってしまうのではないか、という懸念の声が多く見られました。
■アルバイトしているところが休業していて、アルバイト出来ない。(大学生 女性)
■インターンがなくなるのではないかと心配です(大学生 女性)
また、「アルバイト」や「インターン」へ不安の声も見られました。
あとがき
以上、コロナウイルスの影響に関する定点調査の結果をご紹介しました。
下部の集計データダウンロードより、それぞれの自由回答など、より詳細な調査結果をご覧いただけます。
*調査結果から、本調査内容を転載・ご利用いただく場合は、弊社サービスのクレジット
「TesTee(テスティー)調べ:https://www.testee.co」の表記をお願いします。
■調査期間:2020年4月27日(月) 〜 4月28日(火)
■調査項目
現状についての心境/現状の悩み・不安/悩み・不安の具体的な内容
調査データ ダウンロード
(また調査データがダウンロードできない場合は、大変お手数ですがこちらよりお問い合わせください。)