若年層リサーチ結果を発信する「TesTee Lab」にて、学生の男女4,834名(中学生663名、高校生1,900名、大学生2,271名)を対象にコロナウイルスに関する調査を実施しました。
中学生、高校生、大学生といった学生の皆様が緊急事態宣言の解除により現状をどのように捉えているのか、また、解除後の外出への意識や悩みの種はなにか、という点に焦点を当て調査しました。また、こちらの記事は定点調査となりますので前回の結果と併せてご覧ください!
※こちらの調査データは無料でダウンロードできるようになっております。ご活用いただければ幸いです。
目次
緊急事態宣言が解除された現状での学生達の心情とは
外出への意識
まず、学生の男女4,834名を対象に、「外出に対しての意識」を聞きました。
「できるだけ外に出ないようにしている」と回答した人が最も多く中学生は44.3%、高校生は40.9%、大学生は51.9%でした。
約4割〜5割の人が緊急事態宣言が解除された今でも外出を控え、外出の際には気を遣っているという様子が伺えます。
「年齢が上がるほどに不安は増加傾向」は依然変わらず
そして、「緊急事態宣言が解除された現状について、どのように感じているか」を調査しました。
上位3つは、4月・5月に公開した調査結果と変わらず「退屈に感じる」「不安に感じる」「不自由に感じる」という結果となりました。
「退屈に感じる」では中学生が最も高く、42.5%(男子:39.5%、女子:44.3%)となり、高校生が34.8%(男子:30.6%、女子:36.2%)、大学生が34.1%(男子:34.5%、女子:34.0%)という順になりました。「不自由に感じる」でも同様の順となりました。
また、「退屈に感じる」「不自由に感じる」どちらも男性より女性の方が数値が高いことが分かります。
一方、「不安に感じる」と回答した人は、中学生では34.2%(男子:32.5%、女性:35.2%)、高校生では37.3%(男子:36.5%、女性:37.6%)、大学生では42.1%(男子:39.9%、女性:42.7%)と、前回までの調査と依然変わらず年齢が上がるほど不安に思う人の割合が多いという様子が伺えます。
【5月からの変化】
<退屈に感じる>
中学生 5月:51.5% → 6月:42.5%( 9.0pt減)
高校生 5月:49.5% → 6月:34.8%(14.7pt減)
大学生 5月:46.6% → 6月:34.1%(12.5pt減)<不安に感じる>
中学生 5月:35.8% → 6月:34.2%(1.6pt減)
高校生 5月:40.5% → 6月:37.3%(3.2pt減)
大学生 5月:46.7% → 6月:42.1%(4.6pt減)
5月に行った同じ調査よりも全体的に数値が下がっており、緊急事態宣言が解除されたことで特に「退屈」といった部分は緩和傾向にあるものの「不安」という部分では大きな数値の変化は見られず、なかなか不安は拭えないようです。
現状の学生の不安・悩みは「衛生用品」「娯楽」「仕事」
さらに、「現在、不安や悩みがあること」を聞いたところ、中学生では前回と同じく「衛生用品」で37.2%、高校生では「娯楽」で39.8%と回答した人が最も多く、大学生も前回と変わらず「就職」と回答した人が最も多く、52.8%となりました。
こちらの結果は前回の調査に比べて割合が上がっている様子が見受けられました。
学生の不安・悩み詳細
さらに、「衛生用品」「娯楽」「食事・飲料」「仕事・就活」について悩み・不安があると回答した人に対して、それぞれ具体的な内容を自由記述にて聞きました。
衛生用品について
衛生用品についての悩み・不安の中でよく見られた回答をグルーピングしました。
1位:マスク
2位:品薄・不足
3位:高価・高騰
3月〜5月に行った調査と同様に「マスク」について言及している回答が最も多く上がり、次いで「品薄・不足」「高価・高騰」となりました。実際に集まった回答をいくつかピックアップしました。
■マスクの生産が追いついていない(日本製)(中学生 男性)
■マスクだけじゃ自分の飛沫しか防げないと聞きます。実際に菌から守る事が出来ないのが不安です。(中学生 男性)
■マスクが足りなく、高価なため何度も洗って使わなければならないのが苦痛。(高校生 女性)
■マスクなどの対策用品の値段が高い(大学生 女性)
いまだにマスクの品薄が続き、マスクが無くなってしまうことや何度も同じマスクを使用することについての不安が多く見られました。また、
■顔に合うサイズが売ってない。(中学生 女性)
■中国製のマスクなどの品質が不安(高校生 男性)
■第二波が来たらまたトイレットペーパーやティッシュ、マスクが無くなりそう(大学生 女性)
今月の調査では、サイズが合わないマスクへの不満や品質への不安、第二波への懸念の声も多く挙がりました。
娯楽について
同様に、娯楽についての悩み・不安の中でよく見られた回答をグルーピングしました。
1位:遊び
2位:友達
3位:ライヴ・イベント・レジャー
前回と同様、「遊び」について言及している回答が最も多く上がりました。こちらも実際に集まった回答をいくつかピックアップしました。
■いつも楽しみにしている謎解きイベントが中止にならないか心配(中学生 男性)
■友達との思い出が今年は作れなくなるかもしれない (中学生 女性)
■映画館やゲームセンターがパチンコ店のようになってしまわないか不安に感じる(高校生 男性)
■コロナ前にディズニーランドに生まれて初めて行く楽しみな旅行の予定を家族で立てていたのですが、コロナウイルスの影響で行けそうにないので非常にガッカリしています。(高校生 女性)
■友達と遊びに行きたいが、どちらかが感染していて潜伏期間中に会って、お互いに感染してしまったら怖い。会わなければよかったと一生の後悔をしてしまうかもしれない。(大学生 女性)
友達と会いたくても会えない・思い出が作れないことへの不満やイベント等の中止への懸念、旅行に行けないことへの悲しみの声などが多く挙がりました。沢山の人がいまだ多くのストレスを抱えているという現状が伺えます。
また、本調査のデータは無料でダウンロードできるようになっているので、ぜひご覧になってみてください。
食事・飲料について
食事・飲料についての悩み・不安の中でよく見られた回答をグルーピングしました。
1位:外食
2位:買い物
3位:衛生面
前回の回答とはまた変わり、「外食」について言及している回答が多く、他には「買い物」や「衛生面」についても意見が挙がりました。こちらも実際に集まった回答をいくつかピックアップしました。
■食べに行くとかがやはり感染しそうで怖い(中学生 女性)
■野菜がむき出しで置かれているのが不安(高校生 女性)
■生肉などにコロナウイルスが付着していないか心配(大学生 女性)
■外で食事をすることが出来なくなり、持ち帰りか宅配しかできなくなったことが悲しい。(大学生 男性)
■今後、第2波、第3波が来たとき、食べ物の値段が無尽蔵に高騰しないか心配です(大学生 男性)
外食に行きたいが行けないことやその際の感染リスクへの不安、スーパーなどでの衛生面や今後の値段の高騰に不安を覚えていると言った声も見られました。
仕事・就職について
最後に仕事・就職についての悩み・不安の中でよく見られた回答をグルーピングしました。
1位:就活・就職
2位:お金
3位:バイト・学校
実際に集まった回答をいくつかピックアップしました。
■就職試験がどうなるのか不安です。(高校生 女性)
■オンライン授業が始まったが、音声が聞こえずらく、ハウリングや音の途切れがあり、不自由さを感じる。(大学生 女性)
■バイトができないため、収入源がなく、食事などに回すお金やその他に必要なお金に回せない。(大学生 男性)
前回の回答と同様に「就活・就職」への不安の声が最も多く、アルバイトが出来ずお金が無いといった声や学生ならではのオンライン授業についてなどの意見が寄せられました。
以上の調査結果から、緊急事態宣言が解除された現在も多くの人が元の生活にはまだ戻れず、多くの不安や不満を抱えた生活をしているという様子がわかりました。
あとがき
以上、コロナウイルスの影響に関する定点調査の結果をご紹介しました。
下部の集計データダウンロードより、それぞれの自由回答など、より詳細な調査結果をご覧いただけます。
*調査結果から、本調査内容を転載・ご利用いただく場合は、弊社サービスのクレジット
「TesTee(テスティー)調べ:https://www.testee.co」の表記をお願いします。
■調査期間:2020年6月5日(金) 〜 6月8日(月)
■調査項目
外出への意識/現状についての心境/現状の悩み・不安/悩み・不安の具体的な内容
調査データ ダウンロード
(また調査データがダウンロードできない場合は、大変お手数ですがこちらよりお問い合わせください。)