若年層リサーチ結果を発信する「TesTee Lab」にて、学生の男女4,457名(中学生535名、高校生1,568名、大学生2,354名)を対象にコロナウイルスに関する調査を実施しました。
中学生、高校生、大学生といった学生の皆様が緊急事態宣言の解除により現状をどのように捉えているのか、また、解除後の外出への意識や悩みの種はなにか、という点に焦点を当て調査しました。
この記事は定点調査です。「【学生4,834名対象】コロナウイルスの影響に関する調査7」
※こちらの調査データは無料でダウンロードできるようになっております。ご活用いただければ幸いです。
目次
緊急事態宣言が解除されて数ヶ月、現状での学生達の心情とは
外出への意識
まず、学生の男女4,457名を対象に、「外出に対しての意識」を聞いたところ、「対策をして外出している」と回答した人が最も多く中学生・高校生は共に32.7%、大学生は31.9%となりました。
前回の調査で最も多かった「できるだけ外出しないようにしている」という回答の数値がどの年代も大きく減少し外出への意識が変化している様子がわかります。
「現状へ感じていること」は緊急事態宣言解除から数ヶ月経った現在も依然変わらず
次に、「緊急事態宣言が解除された現状について、どのように感じているか」を尋ねたところ、上位3つは4月・5月・6月に公開した調査結果と変わらず「退屈に感じる」「不安に感じる」「不自由に感じる」という結果となりました。
「退屈に感じる」では中学生が29.9%、高校生が29.5%、大学生が30.4%、「不安に感じる」と回答した人は、中学生が28.8%、高校生が30.8%、大学生が33.2%と前回までの調査から数値の減少は見られるものの、年齢が上がるほど不安に思う人の割合が多いという様子は依然変わらないという結果になりました。
そして、「不自由に感じる」では中学生が36.4%、高校生が37.2%、大学生が36.4%となりました。
【5月からの変化】
<退屈に感じる>
中学生 6月:42.5% → 10月:29.9%( 12.6pt減)
高校生 6月:34.8% → 10月:29.5%( 5.3pt減)
大学生 6月:34.1% → 10月:30.4%( 3.7pt減)<不安に感じる>
中学生 6月:34.2% → 6月:28.8%(5.4pt減)
高校生 6月:37.3% → 6月:30.8%(6.5pt減)
大学生 6月:42.1% → 6月:33.2%(8.9pt減)<不自由に感じる>
中学生 6月:42.4% → 10月:36.4%(6.0pt減)
高校生 6月:38.7% → 10月:37.2%(1.5pt減)
大学生 6月:36.2% → 10月:36.4%(0.2pt増)
6月に行った同じ調査よりも一部を除き全体的に数値が下がっており、緊急事態宣言が解除されたことで現状に関しての不満は緩和傾向にあるものの、未だ不安や不自由さを感じている様子が伺えました。
現状の学生の不安・悩み
さらに、「現在、不安や悩みがあること」を聞いたところ、中学生は「食事・飲料」で21.9%、高校生は前回の調査から変わらず「娯楽」で28.6%、大学生も前回と変わらず「就職」と回答した人が最も多く、40.1%となりました。全体的に数値は下がっている様子が伺えました。
学生の不安・悩み詳細
さらに、「衛生用品」「娯楽」「食事・飲料」「仕事・就活」について悩み・不安があると回答した人に対して、それぞれ具体的な内容を自由回答にて聞いてみました。
衛生用品について
■現在は少し安定しているが、もっと感染拡大したら、また人々の意識が強くなり、無くなってしまわないか不安。(中学生 男性)
■寒い時期になると買占めなどで手に入らなくなりそうで怖い(中学生 女性)
■値段が下がってきたとはいえ、いままでになかった「しなくてはいけない」ことで、出費が気になる。(高校生 女性)
■マスクの値段がCOVID19発生前と比べ高いままであること(大学生 女性)
マスクの供給は安定してきているものの、緊急事態宣言前よりも値段が高騰したままであることやこれからの時期に「再び品薄という状態に陥るのではないか」という不安が多く見られました。
また、
■マスクを毎日付けることによって、肌がすごく荒れてきちゃった点(中学生 男性)
■マスクをつけているとニキビがたくさんできてしまう、呼吸がしづらい(高校生 女性)
■布マスクを主に最近は使っているが肌荒れが酷くマスクをあまり使用したくない(大学生 女性)
今月の調査では、マスクを着用していることによる肌荒れについての声も多く挙がりました。
娯楽について
次に、娯楽について実際に集まった回答をいくつかピックアップしました。
■行きたかったイベントがコロナのせいで2年連続ネットでの開催にならないか不安。マスクをしなければいけないので、やりたかった事も難しくなってしまった。 (中学生 女性)
■コロナの影響で多くの映画の公開が延期になったりなどしたが、この状況が長く続けばこの先もどうなるか分からないから(高校生 男性)
■ディズニーチケット取れない。遠出できない。制限が多い。(高校生 女性)
■誰もが触れるような物で遊ぶ場所(ボウリング場やパチンコ店やゲームセンター)であまりに気にしすぎて少ししか楽しめない(大学生 男性)
イベントの開催中止やテーマパークのチケットが手に入らないことなど、制限の多さに不満を抱いているという様子が伺えます。
また、本調査のデータは無料でダウンロードできるようになっているので、ぜひご覧になってみてください。
食事・飲料について
そして、「食事・飲料」について実際に集まった回答をいくつかピックアップしました。
■外食がしにくい。衛生面が気になる(中学生 女性)
■食べ放題が怖くて行けない(高校生 男性)
■塾前にたまにフードコートなどで食事をする時に共有スペースや周りが気になって食事を楽しめない。(高校生 女性)
■美味しいものを食べに行きたいけれど、外でマスクをはずすことにまだ抵抗がある。(大学生 女性)
外食での衛生面や食事の際にマスクを外すことでの感染リスクに不安を覚え、食事が楽しめないという意見が多く見られました。
仕事・就職について
最後に仕事・就職についての悩み・不安の中でよく見られた回答をピックアップしました。
■就職先や進学先の各種定員上限が例年に比べ、狭められていて進路決定が少々難航しております。これから先の人生に対してし非常に違和感と不信感、恐怖心を覚えています。(高校生 男性)
■次年度に就職活動を行なうが、求人がどのように変化するのか予測できない(高校生 女性)
■就職のしづらさ。コロナで採用人数を減らす企業がでてきたり、企業そのものがなくなってしまうのでは、という不安があります。(大学生 女性)
就職先の採用人数制限や企業の経営不振などで就職先がなくなってしまい将来に不安を持っている高校生・大学生が多い様子が見受けられました。
以上の調査結果から、緊急事態宣言が解除された現在徐々に人の動きが戻りつつある中で、再び感染拡大してしまうことや未来へ漠然とした不安や不満を抱えた生活が継続しているという様子がわかりました。
あとがき
以上、コロナウイルスの影響に関する定点調査の結果をご紹介しました。
下部の集計データダウンロードより、それぞれの自由回答など、より詳細な調査結果をご覧いただけます。
*調査結果から、本調査内容を転載・ご利用いただく場合は、弊社サービスのクレジット
「TesTee(テスティー)調べ:https://www.testee.co」の表記をお願いします。
■調査期間:2020年10月15日(木) 〜 10月21日(水)
■調査項目
外出への意識/現状についての心境/現状の悩み・不安/悩み・不安の具体的な内容
調査データ ダウンロード
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