ネットリサーチを依頼する前に確認すべきこと〜モニター編〜

若年層リサーチ結果を発信する「TesTee Lab」では、今までは調査記事を中心に記事を公開してきましたが、その中でリサーチについてのご質問を数多く寄せられてきました。

そのため「市場調査入門」では、そんな質問にお答えすべくリサーチ自体へのご説明をしています。

今回は、ネットリサーチを依頼する前に自身で確認すべき項目のひとつである「モニター」について解説していこうと思います。

ネットリサーチの概要、まとめはこちら

ネットリサーチにおけるモニターとは?サンプルとは?

「モニター」とは

まず、ネットリサーチを検討する際に事前に知っておくべき情報として「モニター」があります。

「モニター」とは調査の対象者として意見や感想などの情報を提供してくれる人のことを指します。

従来の調査(紙による調査)では「モニター」に対して調査票を配布・回収する調査員への人件費や郵送料などが必要でしたが、ネットリサーチではそのようなコストがかからないという特徴があります。

また、調査にかかる期間が短く、調査開始から回収終了まで即日というケースが存在するのも特徴のひとつです。

モニターの集め方は企業によって異なり、それによりモニターの質も左右されるため、調査結果に大きな影響を与える要因であるといえます。

「サンプル」「スクリーニング」とは

「サンプル」とは、母集団の中から調査のために一部を抽出した対象のことを指します。

また、本調査の条件に合った対象者(サンプル)を抽出するために行う事前調査のことを「スクリーニング」と呼びます。

例えば、「兄弟が一人以上いる男性」などの属性や、「パソコンを週に1回以上使用する人」など生活や行動に基づいた条件付をすることが可能です。

ネットリサーチを行う際には、調査目的に合う適切な「サンプル」や「スクリーニング」を選択することが重要です。

調査の仕様

調査の仕様は会社ごとに異なり、そのやり方によってモニターや調査自体の質が左右されます。

・モニターの数
・モニターの集め方
・モニターの品質管理

以上3つの観点から、ご説明をしていきます。

モニターの数

 モニターの数はリサーチ会社によって大きく異なりますが、会員数だけを見て判断すべきではありません。

リサーチ会社の保有する会員の属性等はそれぞれ傾向があるため、会員数が多くても実際に調査の対象になるモニターが多いとは限りません。

自身の調査と適合するモニターを見極め、その条件を満たす会員が多いリサーチ会社を探すことが必要になります。

モニターの集め方

インターネットリサーチにおけるモニターの集め方は、使用するメディアによって2つに分けられ、「PC」と「スマートフォン」の2種類が存在します。

「PC」では、縦軸と横軸の組み合わせで選択肢を用意するマトリクス回答などが主に使用されます。またラジオボタンでの回答などが一般的になっています。

「スマートフォン」では、WEBサイト、アプリの2つがあります。

WEBサイトではPC同様、従来のネットリサーチの回答画面のUIを利用している場合が多くなっています。
一方アプリでは、スマホ向けのUI、例えばSNSのようなチャット画面を用いるなど、スマートフォンの画面に合わせた回答方式が使用されるケースが多くなっています。

そのため、スマートフォンを使用したネットリサーチを行う場合は、チャット式のアンケートなどを用いることで回答者の負担を減らすことができ、より質の高いリサーチが可能になると言えるでしょう。

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モニターの品質管理

調査の品質を保つためには、真面目に正確な情報を提供してくれる優良モニターにアンケートを配信することが重要です。

不真面目な回答をするモニターを排除する対策が取られているかどうかは確認すべき事項のひとつと言えます。

ネットリサーチの料金相場

ネットリサーチでは、主に設問数とサンプル数によって料金が決まります。

そのため、サンプル数が増えることによって費用も増加します。

〈例〉
10設問×300ss 10万〜
10設問×500ss 15万〜
10設問×1,000ss 25万〜

不必要な出資を避けるためにも、サンプル数は適切に設定することが重要です。

市場調査の依頼・外注を検討している方へ

先述した通り、日本の市場調査業界の市場規模は年々増加しており、中でもネットリサーチは今後ますます拡大していく可能性が高く、失敗しないマーケティングを行うためにはどの業界においても市場調査が重要となります。

そのため「自社商品・サービスを改善したい」「ニーズのある新商品を開発したい」など課題を持っているのであれば、市場調査を行ってからそのデータに基づいて施策を打つようにしましょう。

ただし、その市場調査を自社で行ってしまうと、モニターの数が不十分だったり、効果の薄い質問票を作ってしまうことがあり、間違ったデータを用いてしまう可能性があります。すると、逆に会社にとって不利益を生み出してしまう場合があります。

そのため、市場調査のノウハウを持った人が自社にいなければ、やはり市場調査会社に依頼・外注することをおすすめします。

しかし、もちろん調査会社によっては分野の得意・不得意があったり、費用感も全く異なります。また、市場調査を依頼・外注することにもメリット・デメリットが存在します。

そこで、市場調査の依頼・外注を検討している方のために「市場調査を依頼する前に確認すべきこと」をまとめた記事を用意しましたので、そちらも是非確認してみて下さい!

ネットリサーチ モニター編 あとがき

ネットリサーチにおいて、モニターは大きな影響力を持つ存在です。

リサーチ会社を選ぶ際には、高品質なモニターを確保する対策がなされているか、モニターが回答しやすい調査仕様が設計されているか、適切なモニター数はいくらか、などを確認する必要があります。

一概に料金だけで判断するのではなく、モニターに関しても自身で確認することで費用対効果の高い調査になると言えるでしょう。

リサーチをご検討されている方は、是非お問い合わせ下さい!